「お母さん安心だわぁ、じゅえちゃんがこんなに素敵な男性と巡り会えて」
「そ、そんないいものでもないよ、今は単に猫かぶってるだけだから」
「そんなこと言って、じゅえちゃんってば顔真っ赤じゃないの」
「それは単に暑いからっ」
宝瑠は口を尖らせ、そっぽを向いた。
思えば、帰ってきたときから感じていたけど。すごい普通だ。丸二年、帰省してないのが嘘みたいなほど、めちゃくちゃ自然。
多分、天喜と日葵がいるからだ。自分ひとりだったら、こんな空気には絶対にならない。母の干渉や小言に鬱陶しさを感じていただろう。
絵に描いたような、和やかな団欒ムードだと思った。こんな雰囲気になってしまっては、今さら偽装だなんて、とてもじゃないが言えない。
「でもじゅえちゃん。この短期間で同棲までしてるんでしょう? すごいわぁ、よっぽど愛されてるのねぇ?」
妙子の弾んだ声を聞き、日葵がにこにこしながら言った。
「パパとママね、すごーく仲良しなんだよ?」
「あら〜、とってもいいことねぇ」
「ママが戻ってきてくれてから、毎日いいことばっかなの。ママが忘れてることもいつか戻るってパパが」
「——ひま」
天喜は日葵の言葉を遮り、「しっ」と言わんばかりに、人差し指を唇に当てた。日葵は「そうだった」という顔をし、手のひらで口を押さえた。
「そ、そんないいものでもないよ、今は単に猫かぶってるだけだから」
「そんなこと言って、じゅえちゃんってば顔真っ赤じゃないの」
「それは単に暑いからっ」
宝瑠は口を尖らせ、そっぽを向いた。
思えば、帰ってきたときから感じていたけど。すごい普通だ。丸二年、帰省してないのが嘘みたいなほど、めちゃくちゃ自然。
多分、天喜と日葵がいるからだ。自分ひとりだったら、こんな空気には絶対にならない。母の干渉や小言に鬱陶しさを感じていただろう。
絵に描いたような、和やかな団欒ムードだと思った。こんな雰囲気になってしまっては、今さら偽装だなんて、とてもじゃないが言えない。
「でもじゅえちゃん。この短期間で同棲までしてるんでしょう? すごいわぁ、よっぽど愛されてるのねぇ?」
妙子の弾んだ声を聞き、日葵がにこにこしながら言った。
「パパとママね、すごーく仲良しなんだよ?」
「あら〜、とってもいいことねぇ」
「ママが戻ってきてくれてから、毎日いいことばっかなの。ママが忘れてることもいつか戻るってパパが」
「——ひま」
天喜は日葵の言葉を遮り、「しっ」と言わんばかりに、人差し指を唇に当てた。日葵は「そうだった」という顔をし、手のひらで口を押さえた。



