AI生成でママにされた私は、シングルの年下クズ男子に再構築されています。

「大丈夫よ……いつも同じ家で寝てるんだし」

 フォローのつもりで軽く声をかけるものの、天喜の顔つきは固いままだった。彼はずり落ちそうになった日葵を、無言で背負い直す。

 エレベーターで五階のフロアへ移動する。宝瑠は天喜から鍵を受け取り、部屋の扉を開けた。天喜が先に入り、キャリーケースを転がして宝瑠も続く。

 入ってすぐにトイレと浴室の扉が並び、その向かいには小さなウォークインクローゼットがある。

 クッションフロアには三人分のスリッパ。クローゼットの棚にはバスタオルとフェイスタオルがそれぞれ一組ずつ、着替え用の浴衣が三着置かれていた。

 空間は手狭で、シングルベッドが二つ並んでいる。

 これは……どうやって眠るべき? 室内にソファでもあれば、別々に眠れると思っていたんだけど。

 宝瑠はベッドを前にして、しばし固まっていた。

 天喜は背負っていた日葵をゆっくり下ろし、頭の下に枕を入れる。

「……悪い。別々で取ったつもりだったんだけど」
「ううん、こういうこともあるわよ?」

 天喜は顔をしかめたままで、宝瑠といっさい目を合わせようとしなかった。

 あれ?

 宝瑠は思わず首を傾げた。

 天喜ってこんなだったっけ?