AI生成でママにされた私は、シングルの年下クズ男子に再構築されています。

 宝瑠は、天喜から旅行を提案され、休みが取れないかと上司に相談した。七月末は、仕事の納品と重なるため、有給を取るのは厳しかった。でも、八月初旬なら大丈夫だと言われ、天喜に急いで連絡を入れた。

 その日。仕事から帰宅した宝瑠は、旅行先がどこかを天喜に尋ねた。彼はにっこりと笑って「静岡県」と言った。

 宝瑠は自分の笑みが不自然に固まるのを感じた。「なんで?」と疑問を口にすると、天喜は飄々とした態度で言った。

「ひまが楽しめそうなテーマパークがあるし、ひまをおばあちゃんに会わせてやりたいから」
「……お、おばあちゃんって?」
「宝のお母さん。実家、前に静岡って言ってたよな?」

 宝瑠は頬を引きつらせ、「覚えてたんだ?」と独り言のように漏らした。

「俺も宝のお母さんに会ってみたいし。ちょうどいいと思って」

 そう言われ、なんとなく胸が熱くなるのを感じた。

 私の親に会いたいって……。意味わかって言ってるの? そう尋ねたくもなった。

 宝瑠は念の為、母のことをかいつまんで話した。母は未婚で宝瑠を出産し、女手ひとつで育ててくれた。こう言えば聞こえはいいけれど、妻子ある男性と不倫をしたからそうなったのだ、と。

 天喜は「ふぅん」と呟き、別段気にしていない様子だった。

 それから天喜に急かされ、実家の母に電話をかけた。当然、母は驚いていた。これまで宝瑠から連絡を入れたことが一度としてなかったからだ。