AI生成でママにされた私は、シングルの年下クズ男子に再構築されています。

 車のトランクにキャリーケースひとつとボストンバッグを積み込み、天喜が宝瑠に確認した。

「うん。チケットもスマホも持ったし、バッチリ」

 宝瑠は助手席でシートベルトを締めて、頷いた。後部座席では、日葵がテンション高くアニメの歌を口ずさんでいる。

 運転席でハンドルを握る天喜をチラッと見やり、宝瑠は車窓に目を向けた。うっかりため息がもれた。明日、二日目の予定を思うと、どうにも憂鬱になってしまう。

「パパー」

 車が走り出してから、日葵が軽快な声を上げる。

おばあちゃんち(・・・・・・・)に行くのは、あしただよね?」

 その言葉に、ふいに宝瑠の息がつまった。

「そうだよ。ママからちゃんと連絡してもらってるからな。ひまもお行儀よくするんだぞ?」
「はぁ〜い。ひま、おばあちゃんに会うの初めてっ、たのしみっ!」
「パパも初めて。はじめましてってちゃんと言わなきゃなー?」
「うんっ!」

 日葵と親子らしい会話をしながら、天喜は面白がって隣に目を向けた。ああ、と宝瑠が嘆息し、片手で頭を抱えている。

 今回、天喜が企画した家族旅行には、ふたつの意図が込められていた。

 ひとつはいうまでもなく、日葵に家族旅行という楽しい思い出を作ってあげることだ。
 そしてふたつ目は、宝瑠の親に直接会ってみたいと彼が思ったことだった。