AI生成でママにされた私は、シングルの年下クズ男子に再構築されています。

「わかった。行き先も天喜にお任せしていいってことよね?」
『ああ、ひまの行きたそうなとこ、いくつかピックアップしてるから』
「ありがとう、助かる」

「じゃあまたラインするね」と言い添え、宝瑠は電話を切った。「すごい」と小野寺が圧倒されたように呟いた。

「ね?」と彼に共感して、宝瑠は笑った。

「私、家族旅行なんて初めて。したことない」
「……そうなんだ?」
「うん。うち、母子家庭で。金銭的にもそんな余裕なかったから」
「そっか……」

 どこか浮かれながらスマホを置く宝瑠を見つめ、小野寺はぽつりと言った。

「そういうの……俺じゃなくて、ちゃんと久々津さんに言ったほうがいいよ?」
「……え?」
「家族で旅行とか、初めてで嬉しいって。たぶん、喜ぶと思うから」

 ……そっか、そういうものなんだ。

 宝瑠はふふっと笑みを絶やさず、頷いた。

 *


 八月初旬の平日。宝瑠は三日間の有給休暇を取って、家族旅行を計画した。

 旅行のプランを練ったのは天喜だった。行き先は静岡県にある大人も子供も楽しめるテーマパーク。夕方ごろまでそこで遊び尽くし、夜はパーク周辺のホテルを予約していた。

 当日の朝は六時に家を出て、車で向かう流れとなった。

「忘れ物ないよな?」