宝瑠は頭に疑問符を浮かべつつも、再びスマホを持ち上げ、天喜にコールバックした。
『……なに?』
天喜の低く、不機嫌な声が聞こえた。宝瑠は苦笑しながら、「なにか用件があったんじゃないかと思って」と続けた。
『……別に。つーか、小野寺さんとランチしてるんだよな?』
「あ、いや。違うの……小野寺くんとはたまたまお店で会って、週末のお礼言ってて。もう、会社に戻っちゃったし。今はひとり」
そこでまた少し間があいた。『ふぅん』と呟く天喜の声に、いくらか温かみを感じた。『……あのさ』と天喜が改まった口調で続けた。
『来週からひまも夏休みに入るし……この夏、どこかのタイミングで……家族旅行とかしない?』
「……えっ、家族旅行?」
宝瑠は驚きから目を瞬いた。向かいの小野寺も、グラスの水を傾けながら目を見張っている。彼は宝瑠のスマホを、どこか感心するような顔つきで見ている。
『毎年日帰りで、レジャー施設には連れて行くんだけど。今年は“ママ”がいるし……ひまも喜ぶと思うから』
「……そっか。そうだね、うん。いいと思う!」
『……だろ?』
天喜の声に笑みが滲んだ。機嫌のいいときに出る声だ。
『じゃあ決まりってことで。宝の休み希望出せる日で予約入れるから。日にちわかったら即ラインして?』
『……なに?』
天喜の低く、不機嫌な声が聞こえた。宝瑠は苦笑しながら、「なにか用件があったんじゃないかと思って」と続けた。
『……別に。つーか、小野寺さんとランチしてるんだよな?』
「あ、いや。違うの……小野寺くんとはたまたまお店で会って、週末のお礼言ってて。もう、会社に戻っちゃったし。今はひとり」
そこでまた少し間があいた。『ふぅん』と呟く天喜の声に、いくらか温かみを感じた。『……あのさ』と天喜が改まった口調で続けた。
『来週からひまも夏休みに入るし……この夏、どこかのタイミングで……家族旅行とかしない?』
「……えっ、家族旅行?」
宝瑠は驚きから目を瞬いた。向かいの小野寺も、グラスの水を傾けながら目を見張っている。彼は宝瑠のスマホを、どこか感心するような顔つきで見ている。
『毎年日帰りで、レジャー施設には連れて行くんだけど。今年は“ママ”がいるし……ひまも喜ぶと思うから』
「……そっか。そうだね、うん。いいと思う!」
『……だろ?』
天喜の声に笑みが滲んだ。機嫌のいいときに出る声だ。
『じゃあ決まりってことで。宝の休み希望出せる日で予約入れるから。日にちわかったら即ラインして?』



