宝瑠は決意を胸にしまい込むように、ひと口をゆっくりと飲み込んだ。
向かいに座った小野寺は、宝瑠の静かな決意を感じ取ったように、ふっと笑みを浮かべた。
「そういえば、久々津さんからちらっと聞いたんだけど……日葵ちゃんの、本当のお母さんに会いに行ったんだよな?」
急な問いに目を上げて、宝瑠はいくらか反応が遅れた。「え、ええ」と声を上擦らせ、返事が若干ぎこちなくなる。
倫理的な気持ちから、瑠奈のことを軽々しく話すべきではない、そう思った。宝瑠は目線をテーブルに据えた。
宝瑠の表情を見て、そこに複雑な事情があることを察し、小野寺が眉を下げて微笑んだ。
「大丈夫。詮索はしないから。ただ……四ノ宮自身に迷いがなくなったのかなって、そんな気がしてさ」
「……迷い?」
小野寺の言葉を受けて、宝瑠はまた目を上げた。
「日葵ちゃんの母親になる覚悟っていうの?」
向かいの彼を見つめ、思わず目を丸くした。「すごい」と呟いてしまう。
「前から思ってたけど。小野寺くんって、めちゃくちゃ包容力あるよね?」
「ははっ、それ嫁さんにも言われる。じじくさいってたまにイジられるし」
「なにそれ」と相槌を打ちながら笑い合っていると、テーブルの端に置いたスマホが静かに震え出した。仕事の電話かと思い、さっと手に取った。
向かいに座った小野寺は、宝瑠の静かな決意を感じ取ったように、ふっと笑みを浮かべた。
「そういえば、久々津さんからちらっと聞いたんだけど……日葵ちゃんの、本当のお母さんに会いに行ったんだよな?」
急な問いに目を上げて、宝瑠はいくらか反応が遅れた。「え、ええ」と声を上擦らせ、返事が若干ぎこちなくなる。
倫理的な気持ちから、瑠奈のことを軽々しく話すべきではない、そう思った。宝瑠は目線をテーブルに据えた。
宝瑠の表情を見て、そこに複雑な事情があることを察し、小野寺が眉を下げて微笑んだ。
「大丈夫。詮索はしないから。ただ……四ノ宮自身に迷いがなくなったのかなって、そんな気がしてさ」
「……迷い?」
小野寺の言葉を受けて、宝瑠はまた目を上げた。
「日葵ちゃんの母親になる覚悟っていうの?」
向かいの彼を見つめ、思わず目を丸くした。「すごい」と呟いてしまう。
「前から思ってたけど。小野寺くんって、めちゃくちゃ包容力あるよね?」
「ははっ、それ嫁さんにも言われる。じじくさいってたまにイジられるし」
「なにそれ」と相槌を打ちながら笑い合っていると、テーブルの端に置いたスマホが静かに震え出した。仕事の電話かと思い、さっと手に取った。



