宝瑠が今、どんな気持ちでいるのか、確かめるのが怖かった。思い出すうちに感情が昂り、つい余計な話まで持ち出してしまった。
「要するに。俺はモテたからなんとかなったって話」
強がりから出た言葉を聞き、宝瑠が「うん」と頷いた。彼女は雑念のない顔で、目尻を垂れて微笑んでいた。時おり、日葵の前でしか見せない温かい表情だ。
……本当に調子が狂う。
程なくして、機内に到着時刻のアナウンスが流れ、飛行機は緩やかに着陸体制に入った。
機内を降りて、しばらく通路を歩くと、空気ががらりと変わった。北海道の爽やかな風から一転して、東京の湿った熱気が肌にまとわりついてくる。
到着ロビーを抜け、空港特有の喧騒と人工的な照明に包まれた。
ふと顔を上げると、頭上のモニターにテロップが流れていた。ニュース速報だった。
【AIチャットアプリ『Su-nao』開発元・ LiteraTech社、 Genomark傘下に】
天喜は眉をひそめ、しばらく画面を見上げたまま立ち止まっていた。
ベンチャー企業が大手企業に買収された、そんな報道だが。よりによってGenomarkか……。大企業ではあるけれど、技術職の間では、あまりいい噂を聞かない会社だ。
「要するに。俺はモテたからなんとかなったって話」
強がりから出た言葉を聞き、宝瑠が「うん」と頷いた。彼女は雑念のない顔で、目尻を垂れて微笑んでいた。時おり、日葵の前でしか見せない温かい表情だ。
……本当に調子が狂う。
程なくして、機内に到着時刻のアナウンスが流れ、飛行機は緩やかに着陸体制に入った。
機内を降りて、しばらく通路を歩くと、空気ががらりと変わった。北海道の爽やかな風から一転して、東京の湿った熱気が肌にまとわりついてくる。
到着ロビーを抜け、空港特有の喧騒と人工的な照明に包まれた。
ふと顔を上げると、頭上のモニターにテロップが流れていた。ニュース速報だった。
【AIチャットアプリ『Su-nao』開発元・ LiteraTech社、 Genomark傘下に】
天喜は眉をひそめ、しばらく画面を見上げたまま立ち止まっていた。
ベンチャー企業が大手企業に買収された、そんな報道だが。よりによってGenomarkか……。大企業ではあるけれど、技術職の間では、あまりいい噂を聞かない会社だ。



