AI生成でママにされた私は、シングルの年下クズ男子に再構築されています。

 けれど、宝瑠と真剣に関わるうちに天喜の中で些細な違和感が積み上がり、整合性が取れなくなった。なんなんだ、こいつは。何度も首を捻った。

 天喜にとって、宝瑠は初めて出会う“強くて優しい女性”だった。

 彼女が持つ優しさの本質が理解できず、疑ってかかることもしばしばで。彼女の正直さや真正面から向き合う態度は、天喜にとって“優しすぎて怖いもの”だった。

 なにより不思議だったのは、宝瑠の、日葵に接する態度だ。

 自分の娘でもないのに、なぜそんなにも自然に愛情を注げるのか。最初は演技だと思っていた。

 建前で母親らしい行動をしているだけ。どうせそのうちボロが出る、そう思っていた。

 けれど、宝瑠は一生懸命だった。どうしたら日葵に笑ってもらえるか、どんな言葉をかければ日葵が自分の過ちに気づくか。子供を育てるという面において、手探りで頑張っていた。自分が産んだ子でもないのに。

 やがては、それらが天喜の価値観を、根底から(くつがえ)した。

 瑠奈が宝瑠を好きだと言い、心の支えだと言っていた意味が、今では十分に理解できる。

「……ありがとう、話してくれて」

 しばらくの沈黙が続いたのち、宝瑠は声の調子を整えて言った。

「天喜が。あの店のマスターを“親代わり”だって言った意味も……よくわかった」

 天喜は、隣にちらりと視線を投げて「あっそ」と呟いた。