こうして天喜の家庭は、義父の論理が絶対として機能するようになっていった。
二つ年下の義弟が、天喜の持っている家庭用ゲーム機で遊びたいとせがむこともあった。母に切望してようやく買ってもらえた物だ。
天喜は最初こそ「もう少しおっきくなってからな」と言っていたのだが、母に諭され、しぶしぶ貸すことになった。
結果は予想通り。幼い義弟がコントローラーを雑に扱い、壊れてしまった。天喜は泣きながら怒った。
「おまえ、なにやってんだよ、ふざけんな!」
天喜の怒鳴り声に驚き、義弟が泣いた。母がそれに気づいて天喜を宥めたが、聞き入れられるものじゃなかった。
「お兄ちゃんなんだから、我慢して? また買ってあげるから」
天喜は当然ながら反発した。が、義父の耳にその一部始終が入り、天喜が我慢を強いられた。
「兄なんだから、お前が我慢するのが普通だろうが! だいいち、お前が貸したんだろ!?」
そう怒鳴りつけられ、理不尽を当然のこととして受け入れなければならなかった。
怒鳴る義父と、それを止められない母の姿は、天喜にとって強烈な記憶を残した。まるでここは“自分の家じゃない”と言われているようだった。
時には血液型否定をされることもあった。
二つ年下の義弟が、天喜の持っている家庭用ゲーム機で遊びたいとせがむこともあった。母に切望してようやく買ってもらえた物だ。
天喜は最初こそ「もう少しおっきくなってからな」と言っていたのだが、母に諭され、しぶしぶ貸すことになった。
結果は予想通り。幼い義弟がコントローラーを雑に扱い、壊れてしまった。天喜は泣きながら怒った。
「おまえ、なにやってんだよ、ふざけんな!」
天喜の怒鳴り声に驚き、義弟が泣いた。母がそれに気づいて天喜を宥めたが、聞き入れられるものじゃなかった。
「お兄ちゃんなんだから、我慢して? また買ってあげるから」
天喜は当然ながら反発した。が、義父の耳にその一部始終が入り、天喜が我慢を強いられた。
「兄なんだから、お前が我慢するのが普通だろうが! だいいち、お前が貸したんだろ!?」
そう怒鳴りつけられ、理不尽を当然のこととして受け入れなければならなかった。
怒鳴る義父と、それを止められない母の姿は、天喜にとって強烈な記憶を残した。まるでここは“自分の家じゃない”と言われているようだった。
時には血液型否定をされることもあった。



