自然と湧いた疑問を、つい言葉としてもらしてしまう。宝瑠は言ってから手で口元に触れた。“それ以上”を聞いてもいいのだろうかと、躊躇いがあった。
宝には関係ない、と天喜に拒絶されるのが怖かった。
天喜がこちらを向き、じっと宝瑠を見つめた。熱のある瞳を覚悟を持って見つめ返していると、ゆっくりと、静かに、飛行機が動き出す。機内に振動が伝わった。
「俺が……かわいくなかったから」
「……え?」
「俺だけがいらない子だったから……それなりに、酷い扱いを受けてた。そういう、単純な理由」
彼は、どこか感情を押し殺したようにぽつりと言った。その口調が、かえって胸に突き刺さった。
宝には関係ない、と天喜に拒絶されるのが怖かった。
天喜がこちらを向き、じっと宝瑠を見つめた。熱のある瞳を覚悟を持って見つめ返していると、ゆっくりと、静かに、飛行機が動き出す。機内に振動が伝わった。
「俺が……かわいくなかったから」
「……え?」
「俺だけがいらない子だったから……それなりに、酷い扱いを受けてた。そういう、単純な理由」
彼は、どこか感情を押し殺したようにぽつりと言った。その口調が、かえって胸に突き刺さった。



