「好奇心が強くて……おしゃまな感じかな。小学生になってから、たま〜にお姉さんぶった口調になるんだけど。そういうとこも可愛いなって」
「……そっかぁ」
「ああでもな、のんびりとした口調で話すところは瑠奈によく似てるし。無遠慮な物言いをするところは俺によく似てる」
「そうなんだ? なんか……想像もつかないな」
そう言って瑠奈はいくらか切なそうに笑った。
面会時間が終わりに差し掛かったころ。瑠奈は宝瑠と天喜を交互に見つめ、「ありがとう」と笑みを浮かべた。
「でも、もう二度目はないから……私に会いにこようなんて、思わないでね」
宝瑠は言葉に詰まり、天喜は「わかってる」と頷いた。
「日葵のこと、お願いね? 天喜くん」
「ああ、任せとけ」
宝瑠と天喜が立ち上がると、扉の向こうから係員が静かに顔を覗かせた。
軽く頭を下げた天喜に倣い、宝瑠も小さく会釈をした。扉へと歩みを進めた。
ここで立ち去ったら、もう二度と会えない。そうわかっていたけれど、想いは胸の内で渦巻くだけで言葉にはならなかった。
後ろ髪を引かれて振り返ると、アクリル板越しに座ったままの瑠奈が、ほんの一瞬だけ、何かをこらえるように唇をきゅっと引き結んだ。
重たい扉が、再び音を立てて閉じた。言葉も気配もすべて密やかに消え去り、室内はもとの無音へと戻っていった。
「……そっかぁ」
「ああでもな、のんびりとした口調で話すところは瑠奈によく似てるし。無遠慮な物言いをするところは俺によく似てる」
「そうなんだ? なんか……想像もつかないな」
そう言って瑠奈はいくらか切なそうに笑った。
面会時間が終わりに差し掛かったころ。瑠奈は宝瑠と天喜を交互に見つめ、「ありがとう」と笑みを浮かべた。
「でも、もう二度目はないから……私に会いにこようなんて、思わないでね」
宝瑠は言葉に詰まり、天喜は「わかってる」と頷いた。
「日葵のこと、お願いね? 天喜くん」
「ああ、任せとけ」
宝瑠と天喜が立ち上がると、扉の向こうから係員が静かに顔を覗かせた。
軽く頭を下げた天喜に倣い、宝瑠も小さく会釈をした。扉へと歩みを進めた。
ここで立ち去ったら、もう二度と会えない。そうわかっていたけれど、想いは胸の内で渦巻くだけで言葉にはならなかった。
後ろ髪を引かれて振り返ると、アクリル板越しに座ったままの瑠奈が、ほんの一瞬だけ、何かをこらえるように唇をきゅっと引き結んだ。
重たい扉が、再び音を立てて閉じた。言葉も気配もすべて密やかに消え去り、室内はもとの無音へと戻っていった。



