AI生成でママにされた私は、シングルの年下クズ男子に再構築されています。

 そのままドアノブに手をかけ、静かに部屋を出た。エレベーターへ続く通路をひとりで歩いていても、天喜が追ってくることはなかった。

 *

「四ノ宮さぁ……いいの? このままで」

 カフェスペースで、アイスコーヒーを片手に小野寺が横目を向けた。宝瑠は「なにが」と抑揚のない声で返した。

「なにがって……久々津さんのこと」

 宝瑠は、小野寺と横並び腰掛け、平たい息を吐き出した。

「もう、どうしようもないから」

 ホットコーヒーに口をつけ、宝瑠は投げやりに言った。

 あのあと。久方ぶりの自宅マンションに帰り着いてから、宝瑠は小野寺に電話をかけ、愚痴を聞いてもらった。天喜への気持ちの変化も含め、こうなるに至ったいきさつも話していた。

 結局のところ、私は矛盾している。

 人間なんて信用できないと思いつつ、こうして誰かを必要としてしまう。

 天喜のマンションを出てから、今日で一週間だ。その間、彼からは一度も連絡が来ていない。

 無論、宝瑠も沈黙を続けたままなので、天喜がなにも言ってこないのは当然の結果だった。

 天喜は肝心なところで、言葉を濁したり誤魔化したりする。普段は遠慮のかけらもないほど、言いたい放題のくせに、いざ自分の過去や家族の話題に触れられると、途端に口を閉ざす。踏み込まれたくない内面の領域に、だれひとりとして立ち入らせない。