AI生成でママにされた私は、シングルの年下クズ男子に再構築されています。

 天喜はゲーミングチェアに座りながらこちらに背を向け、画面の向こうの誰かと話をしていた。ヘッドセットをつけているため、相手の声は聞こえない。

「……読み取り順によって、出てくるキャラやストーリー分岐が変わる。そこに“選ばれた感”を持たせたいんです。偶然、自分だけが気づけた、っていう仕掛け。人ってそれだけでテンション上がるんで」

 宝瑠は思わず扉の取っ手に触れて、覗き込むように彼を見ていた。すっかり見惚れていた。

「“何を買ったか”じゃなく、“どう買ったか”に意味を持たせる。QRを3つ読み取ればAのルート、4つならB。でも……そこに“読み取り順”を絡めると、まるで自分だけの裏ルートに入れた気がする」

 そう言って、天喜は画面共有でスライドを操作していた。コードの組み合わせが違うだけで、画面に登場するキャラクターやセリフ、BGMまでが変わる。

 QRコードの順番?

 新しいゲームの考案を伝えているのはわかるけど……いったいどういう内容なんだろう?
詳細を知りたくなった。

「現実の些細な行動と、ゲーム内の反応がリンクしてることで……なんか、自分だけが“選ばれてる”気がしてくる。そういう“勘違い”を、仕掛けとして設計したいんですよね」

 宝瑠の心臓がわずかに跳ねた。なにかがひっかかるような言い方だった。