住所はもう、手元にある。あとは、確かめるだけ。施設近辺の、たとえば産婦人科を検索して……連絡を取れば、なにか手がかりが得られるかもしれない。
でも……、日葵の誕生日の、6月12日が、正式な出産日じゃなかったとしたら。どうやって見つければいいんだろう?
産婦人科にかからず、自宅でこっそり産んだとしたら……?
やっぱり天喜に聞くべき……よね?
不安そうに目を上げると、ふいに彼の視線とぶつかった。宝瑠は目を見張り、サッと視線を逸らした。
天喜は泡まみれのスポンジで洗った食器を、手早くすすぎ始めた。そして「さっきの手紙はさ」と説明してくれる。
「子どもが施設から家庭に引き取られたあと、きちんと就学しているか、育児放棄とか虐待なんかが起きていないか。継続的な支援を必要としていないか。……そういう、アフターケアの一環として送ってきたやつだから。“就学状況の確認”、ってやつで」
宝瑠は「そっか」と呟き、ゆっくりと顎を引いた。彼が洗ったばかりの食器を手に取り、ひとつひとつを丁寧に拭いていく。
「そういう、ものなのね。知らなかった」
「俺も。さっき書類見て知った」
カチャカチャと食器同士のぶつかり合いが響き、宝瑠はまた難しい顔つきになる。
「あの、天喜に話があるんだけど。あの子の、本当のお母さん。やっぱり探そうと思ってて」
「俺は反対だ」
「……え?」
でも……、日葵の誕生日の、6月12日が、正式な出産日じゃなかったとしたら。どうやって見つければいいんだろう?
産婦人科にかからず、自宅でこっそり産んだとしたら……?
やっぱり天喜に聞くべき……よね?
不安そうに目を上げると、ふいに彼の視線とぶつかった。宝瑠は目を見張り、サッと視線を逸らした。
天喜は泡まみれのスポンジで洗った食器を、手早くすすぎ始めた。そして「さっきの手紙はさ」と説明してくれる。
「子どもが施設から家庭に引き取られたあと、きちんと就学しているか、育児放棄とか虐待なんかが起きていないか。継続的な支援を必要としていないか。……そういう、アフターケアの一環として送ってきたやつだから。“就学状況の確認”、ってやつで」
宝瑠は「そっか」と呟き、ゆっくりと顎を引いた。彼が洗ったばかりの食器を手に取り、ひとつひとつを丁寧に拭いていく。
「そういう、ものなのね。知らなかった」
「俺も。さっき書類見て知った」
カチャカチャと食器同士のぶつかり合いが響き、宝瑠はまた難しい顔つきになる。
「あの、天喜に話があるんだけど。あの子の、本当のお母さん。やっぱり探そうと思ってて」
「俺は反対だ」
「……え?」



