AI生成でママにされた私は、シングルの年下クズ男子に再構築されています。

 天喜は黙って話を聞き、マグカップにレモングラスのハーブティーを淹れた。カップを差し出され、「ありがとう」と礼を言う。

「ていうかさ」

 宝瑠はカップを両手に包み、そこに視線を落とした。

「天喜ってけっこういい奴だよね?」
「……は?」

 目を点にし、きょとんとする天喜を見て、宝瑠がふわっと微笑んだ。

「赤の他人と同居なんて。最初はどうなることかと思ったけど。けっこう楽しいね、毎日が充実するし。天喜のご飯は美味しいし? ひまちゃんに対しては立派にお父さんの顔してるし……。
 私、ちょっと誤解してたかなって思うとこあって。ほら、コミュニケーションの取り方についての違いも、気付かされたし。あれは逆に良かったなって」

 宝瑠はいくらかはにかみながら、天喜から目を逸らした。

「だから……。ありがとね」

 そう言ってカップに口をつける。レモンのような香りにほんのりとした甘みがあって飲みやすい。すっきりした味わいだ。

 天喜が真顔になり、ふう、と息をついた。

 ……あれ?

 宝瑠は彼の反応を見つめ、わずかに首を傾げた。

 なんだろう、この反応……。

 ただ感謝を伝えただけなのに、どうも不服そうに見える。

 天喜がハーブティーをひと口飲み、ぼそっと呟いた。

「あんまり油断しない方がいいんじゃない?」
「……え、なにが?」

 天喜の口調は軽いのに、言葉の温度だけが微妙に熱を持っていた。