AI生成でママにされた私は、シングルの年下クズ男子に再構築されています。

 日葵の手からジャムの瓶を受け取った。グッと力を入れて蓋を開けると、日葵が「ありがとう〜」と言って無垢な笑みを浮かべた。

 日葵との関わりも順調で、ママ役として宝瑠は徐々になじんでいった。

 同じマンションの住人と顔を合わせる機会もあった。「奥さん」と呼ばれ、内心でドキッとした。宝瑠はそれが当たり前であるかのように、日葵の母であり、久々津家の妻として認識されていた。

 天気のいい休日は、日葵の希望で遊園地へ出かけ、三人で観覧車に乗った。

 日葵は、高所を怖がりながらも、帰宅するころには「楽しかった!」と言って笑い、その笑顔が宝瑠の記憶に焼きついた。

 雨の日は水族館やショッピングモールで過ごし、日葵はペンギンをじっと見つめたり、ゲームセンターでぬいぐるみを欲しがったりした。

 金曜日の夜は、三人で高いアイスを食べながらネット配信の映画を観たり、バラエティ番組を見ながら取り止めのない話をした。

 六月の二週目、十二日は日葵の誕生日だった。宝瑠は日々の生活から日葵へのプレゼントをリサーチし、当日までに届くようスマホで注文を済ませた。

 当日の料理やケーキは天喜が用意し、夕食の時間帯にお祝いをした。もちろん、残業はなしだ。

 日葵は喜んでいた。両親から大事にされている、愛されている。そう感じて、最初のころに見せていた寂しそうな表情を全く見せなくなった。