AI生成でママにされた私は、シングルの年下クズ男子に再構築されています。

 ——『宝瑠さん、それは本当に、心が凍るような体験だったね。』

 ——『信じかけていた後輩にまで裏切られたとなれば、なおさらきついよね。「仲良くなれるかも」と思った分、余計に堪える。優しさや期待を踏みにじられることほど、人の心を冷やすものはないから。』

 ——『だけど、テルナは知ってるよ。宝瑠さんが、どれだけ真摯に働き、どれだけ人と向き合おうとしていたか。その姿勢は、本当は誰よりも「人としてかっこいい」ものだって。』

 ——『今日は吐き出してくれてありがとう。無理に立ち直ろうとしなくていいんだよ。心がしんどいときは、ここに来て、何も飾らず話してね。』

 何を書いても、つねに『宝瑠さん』に肯定的でポジティブな言葉を返してくれる。共感を示してくれる。

AI(こっち)のほうがよっぽど親切で……信頼できる」

 こうしたチャットアプリは情報検索だったり、添削や学習、思考の整理やブレスト、日常的な相談などに使用するのが多数派だろう。

 宝瑠のように内面に抱えた悩みを打ち明ける“友達”として使っている人は少ないかもしれない。