Akiはテーブルの向こうで、ややだらけた姿勢で座っていた。ゆったりとしたプルオーバータイプの黒いパーカーを着ていて、目深に被ったキャップとフードでできるだけ顔を隠していた。
その目元からは表情が読み取れないが、落ち着かない指先の動きだけが、やけに目に付いた。
「Akiさん、こちらが弊社の四ノ宮です」
それまで席についていた小野寺が立ち上がり、軽く紹介してくれる。
「営業戦略課の四ノ宮と申します。今回のプロジェクトの企画担当として同席させていただきます」
「あー……はいはい、どうぞ?」
手の動きで座ることを促され、宝瑠は小野寺と顔を見合わせた。小野寺も同じことを感じているようだ。
なに……? なんか不機嫌じゃない?
「それじゃあ、契約内容の読み合わせを始めますね」
小野寺が資料を取り出し、テーブルの上に配布した。三人分のペットボトル飲料も置いてある。
宝瑠は黙って手元の書類に目を落とし、淡々と内容を確認する。
まるで今日が初対面であるかのように振る舞い、私情の入り込む隙など見せなかった。
小野寺の読み上げが続く中、Akiは無言で頷き、淡々と資料に目を通した。
「では、問題がなければ、サインをお願いします。こちらが控えになります」
「……はい」
その目元からは表情が読み取れないが、落ち着かない指先の動きだけが、やけに目に付いた。
「Akiさん、こちらが弊社の四ノ宮です」
それまで席についていた小野寺が立ち上がり、軽く紹介してくれる。
「営業戦略課の四ノ宮と申します。今回のプロジェクトの企画担当として同席させていただきます」
「あー……はいはい、どうぞ?」
手の動きで座ることを促され、宝瑠は小野寺と顔を見合わせた。小野寺も同じことを感じているようだ。
なに……? なんか不機嫌じゃない?
「それじゃあ、契約内容の読み合わせを始めますね」
小野寺が資料を取り出し、テーブルの上に配布した。三人分のペットボトル飲料も置いてある。
宝瑠は黙って手元の書類に目を落とし、淡々と内容を確認する。
まるで今日が初対面であるかのように振る舞い、私情の入り込む隙など見せなかった。
小野寺の読み上げが続く中、Akiは無言で頷き、淡々と資料に目を通した。
「では、問題がなければ、サインをお願いします。こちらが控えになります」
「……はい」



