十二時か、と考え、宝瑠は久々津のスケジュール的なものを想像した。おそらくは契約に一時間ぐらいを見越していて、その後夕飯の買い出しを済ませ、十五時ごろに帰宅する日葵を出迎えるつもりなのだろう。
『たぶん、顔出しNGのクリエイターだから。会社の人間に来客者って思われたくないんだと思う』
なぜ昼休憩中の訪問になるのか、小野寺は宝瑠の疑問を先回りするように答えた。
確かに、それもあるか……。
「……わかった。十二時までにある程度は終わるから調整する」
『悪いな。じゃあ、場所は第一会議室な? 人払いのためにお茶出しもさせないから、飲み物は俺が用意しておく』
「了解」
そう返事をして早々に電話が切れた。
宝瑠は焦る様子もなく、上から順に並んだ案件を見つめて優先順位を即座に組み直した。
部下たちに指示を出しながら手際よく処理していくと、昼休憩の十分前には大半の業務が片付いていた。
宝瑠は椅子に座りながらグッと伸びをした。首をゆっくりと回し、パソコン作業で凝り固まった筋肉を丁寧にほぐした。
よし、次は第一会議室だ。
必要な私物やクライアント先の資料をまとめ、宝瑠は颯爽とフロアを後にした。
第一会議室の中には、密やかな緊張感が漂っていた。
『たぶん、顔出しNGのクリエイターだから。会社の人間に来客者って思われたくないんだと思う』
なぜ昼休憩中の訪問になるのか、小野寺は宝瑠の疑問を先回りするように答えた。
確かに、それもあるか……。
「……わかった。十二時までにある程度は終わるから調整する」
『悪いな。じゃあ、場所は第一会議室な? 人払いのためにお茶出しもさせないから、飲み物は俺が用意しておく』
「了解」
そう返事をして早々に電話が切れた。
宝瑠は焦る様子もなく、上から順に並んだ案件を見つめて優先順位を即座に組み直した。
部下たちに指示を出しながら手際よく処理していくと、昼休憩の十分前には大半の業務が片付いていた。
宝瑠は椅子に座りながらグッと伸びをした。首をゆっくりと回し、パソコン作業で凝り固まった筋肉を丁寧にほぐした。
よし、次は第一会議室だ。
必要な私物やクライアント先の資料をまとめ、宝瑠は颯爽とフロアを後にした。
第一会議室の中には、密やかな緊張感が漂っていた。



