AI生成でママにされた私は、シングルの年下クズ男子に再構築されています。

「それじゃあ四ノ宮、またなんかあったら共有するな?」
「うん、頑張って」

 宝瑠より少し背の高い小野寺が立ち去ったあと、桃子がカフェオレを入れたカップを手にぽつりと言った。

「今の、小野寺さん、でしたっけ? 先輩とお似合いですよねー」

 桃子を横目に見て「なに言ってるの」と思わず嘆息する。

「小野寺くんはただの同期。去年結婚してるし、奥さんも子供もいるんだから」
「えっ、そうなんですか?」
「ええ」
「じゃあ先輩、ますます婚期遠のいちゃうじゃないですか」
「……だから。私のことはいいんだって」

 明け透けなくものを言う桃子を見て、宝瑠は苦笑まじりに肩をすくめた。

「ところで桃子、そろそろ始業時間よ? エイミー化粧品のバナーどうなってる? チェック済みなら概要だけ共有して」
「……はーい」

 宝瑠はその場でコーヒーを飲み干し、先にカフェスペースを出て行った。

 始業時間を迎えると、いつも通りデスクにつき、キーボードを弾いた。
 一週間の大型連休明けとあって、社内もクライアントも慌ただしい。企業案件は山のように積み上がり、効率よく消化しなければたちまち業務が滞る。

 ただ、そこはチーフの腕前というべきか。宝瑠は優先順位を見極めながら、ひとつひとつ淡々と処理していった。