ベッドで寝ているはずの日葵が、力なく握った小さな拳を顔のそばに横たえて眠っていた。あどけない寝顔。きめ細かい、まんまるの頬。赤ちゃんみたいだなと思って、宝瑠はふっと笑みを滲ませた。
半分しか布団をかぶっていない日葵に、宝瑠がそっと掛け直す。彼女の小さな頭を撫でて、そろりと部屋を出た。
久々津家での生活二日目、初めて迎える朝だ。
リビングに入ると、キッチンには既に久々津の姿があった。彼からちらりと視線を向けられ、ドキッとする。
「……おはよう、宝」
「お、はようございます」
壁に掛かったデジタル時計は、まだ六時過ぎだ。「いつもこんなに早いんですか?」。思わずそう尋ねていた。
久々津はティースプーンをくるくると回しながら、用意したマグカップのひとつを宝瑠に差し出した。宝瑠はカウンターキッチンで湯気を浮かべるコーヒーを見つめ、「ありがとうございます」と小さく会釈した。
ブラックコーヒーをひとくち飲み、ふうっと息を吐いた。
「いつもはあと三十分寝てるけど……朝飯いるっしょ?」
そう言って彼もマグカップに口を付けた。
「あ……私、いつも朝はコンビニでパンを買うぐらいだから、お構いなくで」
「パン? 洋食なわけか。ひまもパンだったりおにぎりだったりするから……今日はパンにするか」
半分しか布団をかぶっていない日葵に、宝瑠がそっと掛け直す。彼女の小さな頭を撫でて、そろりと部屋を出た。
久々津家での生活二日目、初めて迎える朝だ。
リビングに入ると、キッチンには既に久々津の姿があった。彼からちらりと視線を向けられ、ドキッとする。
「……おはよう、宝」
「お、はようございます」
壁に掛かったデジタル時計は、まだ六時過ぎだ。「いつもこんなに早いんですか?」。思わずそう尋ねていた。
久々津はティースプーンをくるくると回しながら、用意したマグカップのひとつを宝瑠に差し出した。宝瑠はカウンターキッチンで湯気を浮かべるコーヒーを見つめ、「ありがとうございます」と小さく会釈した。
ブラックコーヒーをひとくち飲み、ふうっと息を吐いた。
「いつもはあと三十分寝てるけど……朝飯いるっしょ?」
そう言って彼もマグカップに口を付けた。
「あ……私、いつも朝はコンビニでパンを買うぐらいだから、お構いなくで」
「パン? 洋食なわけか。ひまもパンだったりおにぎりだったりするから……今日はパンにするか」



