AI生成でママにされた私は、シングルの年下クズ男子に再構築されています。

 もちろん、ママと慕ってくれる日葵は可愛い。過去妊娠したけれど、生むことが叶わなかった子供を育てているような、そんな疑似体験を得ているような喜びがある。

 けれど、どれだけ愛おしく思っても……私は情だけで巻き込まれたくない。
 せめて自分が納得できる“条件”が欲しい。

 宝瑠は冷静に頭を巡らせ、久々津にある“条件”を提示しようと心に決めた。


 午後四時を回り、帰宅する流れになった。車を出して間もなくすると、日葵は遊び疲れたためか、後部座席ですうすうと寝息を立て始めた。その様子をこっそり見つめ、宝瑠はふっと笑みを浮かべた。

 隣で運転する久々津に「ねぇ」と話しかける。彼が目だけで応じた。昼下がりの陽射しを避けるように、彼はまたサングラスをかけていた。

「私と取引しない……?」
「……取引?」

 久々津の声に疑念が宿る。

「だって、私はあの子のママじゃないのに……久々津さんは私をママにしようとしてる。事実はどうであれ、建前でそうしようとしてる、そうでしょう?」

 宝瑠がちらりと視線を飛ばすと、彼は無言でフロントガラスを見つめていた。「そうかもな」と曖昧な返事が返ってくる。