引きこもりですが、守ることだけは最強です!

「……また誘拐されないか、不安だ」

「大丈夫だよ、結界もあるし……」


そう言って、手を握り返す。

さっくんは昨日、何か考え込んでいるみたいで、ずっと静かだった。

もしかしたら、ずっと誘拐されないか考えてたのかもしれない。

そうだとしたら、なんだか申し訳ない。

でも、結界があるから大丈夫……なはず。

そう考えながら、握っていない方の手を見る。

今は文字がないけど、文字が刻まれている方の手だ。

見ると安心できて、大丈夫って思える。

私はもう一度さっくんの方を向いて、「大丈夫だよ」と笑いかけた。

さっくんはまだちょっと心配そうにしていたけど、手をまたぎゅっと握ると落ち着いたようだった。

そんなさっくんを見て、ちょっと可愛いなぁと思う。

心の中でくすりと笑っていると、ゴオッと強い風が吹いた。

帽子を飛ばされないようにおさえていると、子どもたちが大声で私たちを呼んだ。


「おーい! にいちゃんたち! かなとが怪我したぞー!」

「わかったぞ! 今向かうからな!」


赤羽くんが大きな声で返事をする。

そのまま荷物を持って、子どもたちの方に向かっていく。

私とさっくん、黄瀬くんも追いかけて、怪我をしたという男の子を見てみる。

足に切り傷があり、血が出ている。