引きこもりですが、守ることだけは最強です!

「あの……さっき、何か言いたそうにしていたので……」

「……別に」

「そ、そうですか……」


青雲くんは何も言わないので、なんだか気まずい雰囲気になる。

ど、どうしようか……と、下を向いてしまう。

もしかしたら、私の気のせいだったのかもしれない。

そう考えてる私を見て、青雲くんはため息をつくと、もう一度椅子に座った。

さっきの席と違って、私に近い椅子だ。

驚いて、顔を上げる。

青雲くんは仕方ないなぁと言いたそうな顔をしていて、それがなぜかとても懐かしく思えた。

不思議に思って、じっと青雲くんの顔を見つめる。

すると、青雲くんの顔がちょっと赤くなった。

それを見て、ふと思い出す。

もしかしたら……昔友達だった、さっくんかもしれない。


「あ、あの……さっくん、だよね……?」

「……もう忘れられてるのかと思った」

「ご、ごめんねっ! 思い出したよ」


そう謝ると、また仕方ないなぁと言いたそうな顔をした。

そうだ、いつもこんなふうに私が失敗しても手伝ってくれてた。

忘れちゃったのは……誘拐されて、家から出なくなったからかな?

誘拐された直後は怖いっていう感情しかなくて、友達のことなんて考えられなかったのもあるかも。

少し思い出すと、また手がちょっと震える。