引きこもりですが、守ることだけは最強です!

入口のスタッフさんに見送られて、お化け屋敷の中に入る。

中は薄暗くて、ちょっとだけ誘拐された時のことを思い出してしまう。

ちょっと、こ、怖くなってきた……かも。

さっくんの服をさらに強く握りしめて、びくびく怯えながら周りを見渡す。

まだお化けはいないみたいだ。

ちょっとほっとしながら、先に進んでいく。

でも、物がカタカタ動いたり、何かの影が見えたりして足を止めてしまう。

なんだか涙も出てきた……


「……どうする?」

「や、やめたいな……いい……?」

「ああ」


さっくんは頷いて、私を抱っこして走り始める。

私はさっくんの腕の中で目をぎゅっと閉じて、耳を塞ぐ。

入らなければよかった……思ってたよりも怖かったっ。

何かの音も聞こえてくるけど、耳を塞いでるおかげで音は小さい。

でも、小さくてもちょっとは聞こえてるから、怖くなってしまう。

本当に……気になるからって、入らなければよかったっ。

後悔していると、さっくんが声をかけてきた。


「……もういいぞ」

「本当……? あ、ありがとう、さっくん……」