夏休みの自由課題について

無我夢中で抵抗して手をほどこうとするけれど、力が強すぎて離れない。

だんだん意識が遠のいていったとき、男の子の声が聞こえてきた。

『ねぇ、一緒に行こう』
そこで僕の記憶はプツリと途絶えた。

☆☆☆

鳥原さんの実体験を聞き終えたとき、全身が寒くてぶるぶると震えていました。
まるで今水からあがってきてそのままエアコンのきいた部屋に入れられてしまったような感じです。

「おや、少し冷房がききすぎてるかな?」
鳥原さんが冷房を弱くしてくれて、ようやく私の震えは止まりました。

「あの、今の話は実体験ですか?」
「あぁ、そうだよ、僕が小学校のころに経験したことなんだ」