もうワタシは怖くて怖くて震えあがってね。
すぐに旦那を起こそうとしたんだけれど、その前に見ちまったんだよ。

薄いカーテンが引いてある窓の向こうにある人影をさ。
その人はとても背が小さくて、腰が曲がっているように見えたねぇ。

その背の低い人物がザッザッて音を立てながら歩いてるんだ。

ワタシは布団にもぐりこんでやり過ごそうかと思ったけど、今日こそ音の正体を探ってやると思い直して窓に近づいて行ったんだ。

この時はなぜか旦那もぐっすり眠っていて起きる気配もなかった。
野良犬の鳴き声ひとつだって聞こえてこなかった。

そんな中、私は窓に近づいて思い切ってレースのカーテンを開いたんだよ。