家事をさぼって昼寝をよくしていたけれど、それでもお姑さんは少しも怒らなかったよ。

今思えば、お姑さんもあの音を聞いて眠れなかったんじゃないかねぇ。
あの人もよく縁側に座ってウトウトしてたから。

あれは嫁いできて半年が過ぎたころだったかなぁ。
夜中に目が覚めて、布団の中でじっと耳を済ませてたけどあの音は聞こえて来なかったんだ。

ホッとしてトイレに言ってまた寝ようと布団に戻ったときだった。
ザッって、あの音が聞こえたんだ。

窓のすぐ外からだったよ。
普通足音は遠くから聞こえてきて、遠くへ消えていくもんだろう?

でもそうじゃなかった。
ザッと聞こえたそれは間違いなく突然窓の外から聞こえてきたんだ。