でも……放課後教室に残っていた生徒の何人かが、聞いたことのないチャイムを聞いたと証言している。
チャイムの音がゆがみ、耳を塞いでいても聞こえてくるという。
その音を気味悪がった数人の生徒たちが、思い切って放送室を尋ねたそうだ。
放送室の鍵は閉まっていて、小窓から覗いてみても中には誰もいなかった。
ただ、チャイムの音だけが響き続けていたらしい。
でも、その中のひとりの証言だけは異なった。
『怖くて言えなかったけど、でも俺は見たんだ。放送室の中に黒い男がいた。床にはいつくばって右手だけ伸ばしてチャイムのスイッチを押していて、その顔はひどく苦しそうにゆがんでいたんだ』
☆☆☆
チャイムの音がゆがみ、耳を塞いでいても聞こえてくるという。
その音を気味悪がった数人の生徒たちが、思い切って放送室を尋ねたそうだ。
放送室の鍵は閉まっていて、小窓から覗いてみても中には誰もいなかった。
ただ、チャイムの音だけが響き続けていたらしい。
でも、その中のひとりの証言だけは異なった。
『怖くて言えなかったけど、でも俺は見たんだ。放送室の中に黒い男がいた。床にはいつくばって右手だけ伸ばしてチャイムのスイッチを押していて、その顔はひどく苦しそうにゆがんでいたんだ』
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