ないだろうなぁ、とため息がこぼれそうになる。
相手は社長の次男で、実質我が社のトップ3だ。
もし断ったら———解雇はさすがにないだろうけど、会社に居づらくなることは間違いない。
退職に仕向けるやり方はいくらでもあるだろうし。
断る方法は…もし受けるとして…はては、結婚とはなんぞやという根源的な疑問にぶち当たったり。
何一つ答えなんか出ないまま、へとへとになって一週間が過ぎた。
そして今度は久我常務からチャットで食事の誘いが届いたのだ。
誘いというか実質は呼び出しなわけだけど。
翌日、仕事をあがって指定された会社の近くの場所に着くと、手配された迎えのタクシーがなめらかに横付けされた。
彼は店で待っているということなので、一人タクシーに揺られる。
わたしはこれからどこへ連れて行かれるんだろう…とぼんやり思いながら。
車が向かったのは、神楽坂だった。車がやっと入れる小路の奥に停められる。
相手は社長の次男で、実質我が社のトップ3だ。
もし断ったら———解雇はさすがにないだろうけど、会社に居づらくなることは間違いない。
退職に仕向けるやり方はいくらでもあるだろうし。
断る方法は…もし受けるとして…はては、結婚とはなんぞやという根源的な疑問にぶち当たったり。
何一つ答えなんか出ないまま、へとへとになって一週間が過ぎた。
そして今度は久我常務からチャットで食事の誘いが届いたのだ。
誘いというか実質は呼び出しなわけだけど。
翌日、仕事をあがって指定された会社の近くの場所に着くと、手配された迎えのタクシーがなめらかに横付けされた。
彼は店で待っているということなので、一人タクシーに揺られる。
わたしはこれからどこへ連れて行かれるんだろう…とぼんやり思いながら。
車が向かったのは、神楽坂だった。車がやっと入れる小路の奥に停められる。


![he said , she said[完結編]](https://www.no-ichigo.jp/img/book-cover/1737557-thumb.jpg?t=20250401005900)
![he said , she said[1話のみ]](https://www.no-ichigo.jp/img/book-cover/1740766-thumb.jpg?t=20250404023546)