私、悪役令嬢なんですが

別人のように ーーサードsideーー

サード・ルータクトside


僕の名前はサード。

最近僕の周りにすごい変化が起きた。

僕が仕えている主人、ロゼット様が人に謝ったのだ。

正直に言うとそれまでのロゼット様は人を貶したり怒鳴ったりしかしない最低な人だった。

権力だけを持っている、そういう人間だった。

僕はそんな彼女のことが好きではなかった。

ーーのにいつもと変わらないある日。

ロゼット様は何かに頭をぶつけて気絶したらしい。

しばらく目覚めなくていいくらいに思っていた。


でもロゼット様は目覚めた。


今思えば目覚めた時からロゼット様の様子が少しおかしかった。



まずロゼット様は敬語を執事やメイドには使わない。

けれどもその時は気づいていなかった。




僕はすぐにロゼット様の異変に気づくことになる。