ねぇ、星見ませんか?

「えっと、この方角に……あった!見えたよ!」

星野くんが興奮した様子で言う。私が望遠鏡に近付くと、彼は「望月さん!早く早く!」と笑顔で言う。望遠鏡を恐る恐る覗く。そこにあったのは、煌めきを纏いながら落ちていく星たちだった。

「わぁ……!」

これほど星を美しいと思ったことはなかった。胸がドキドキと高鳴っていく。初めて触れた世界に私は感動を覚えていた。こんな美しいものが世界にはあったんだ……!

「な?すごいだろ!」

隣を見れば星野くんがニカッと笑う。辺りはすっかり闇に包まれているのに、その笑顔が眩しく見えた。刹那、胸に高鳴りを覚える。

流星が落ちていくように、私も恋に落ちた。