ねぇ、星見ませんか?

地球は地軸を中心に回っている。地軸は23.4度傾いている。太陽も月も星も一時間に15度動くように見える。でもこれは地球が一時間に15度自転しているから。

地球が公転しているから、季節によって同じ時刻に見える星座は変化する。春は獅子座。夏は蠍座。秋はペガスス座。冬はオリオン座。どれも有名な星座だ。

地球は一日に一回自転し、太陽の周りを一年で一回公転する。そのため一日で約一度、一ヶ月で約三十度、星は東から西へ傾いて見える。

そんなことを話していたら、いつの間にか辺りが暗くなっていることに気付く。そして、目の前にある光景に声を上げた。

「綺麗……!!」

星が目の前で煌めいている。どれをどう見たらどの星座になるのかわからないけど、目の前で光っている星たちは、今まで見た夜空の中できっと一番綺麗だ。

「さて、もうそろそろかな。望遠鏡覗こう」

星野くんがスマホで時間を見て起き上がり、望遠鏡の方へと歩く。私も立ち上がった。