なんとかオフィスを脱出したら、街のネオンに目をつぶされそうになった。ま、まぶしい!!
先輩がタクシーに私を先に乗せる。運転手に告げたのは私の住所だ。いつの間に調べたのか。(前から知っていたのか)
「あの帯のデザイン、とても良いですね。ただ、ちょっと主張が強い」
後部座席で半分寝ている私に、先輩がシートベルトをつけてくれる。先輩って本当に良いにおいだな。ずっと嗅いでいたい。(感じていたい)
「昼間見たらまた違ってみえるでしょうから、明日、試しに明度を下げてみましょう。
……寝てますね?」
そっと左手にあたたかい手を重ねられた。まぶたの裏でネオンが火花となる。
「甘やかしがいのあるひとだ。純愛をするにはもったいないな」
「それは先輩のことですよ」と言うつもりが、口から出たのはむにゃむにゃだった。
「カーネーションピンク、チェリーブロッサムピンク、」
「みゅ」
「寝てても仕事のことか? ゆっくり休みな。ゆっくり休めるようにしてあげるから」
「みゅー……」
先輩がタクシーに私を先に乗せる。運転手に告げたのは私の住所だ。いつの間に調べたのか。(前から知っていたのか)
「あの帯のデザイン、とても良いですね。ただ、ちょっと主張が強い」
後部座席で半分寝ている私に、先輩がシートベルトをつけてくれる。先輩って本当に良いにおいだな。ずっと嗅いでいたい。(感じていたい)
「昼間見たらまた違ってみえるでしょうから、明日、試しに明度を下げてみましょう。
……寝てますね?」
そっと左手にあたたかい手を重ねられた。まぶたの裏でネオンが火花となる。
「甘やかしがいのあるひとだ。純愛をするにはもったいないな」
「それは先輩のことですよ」と言うつもりが、口から出たのはむにゃむにゃだった。
「カーネーションピンク、チェリーブロッサムピンク、」
「みゅ」
「寝てても仕事のことか? ゆっくり休みな。ゆっくり休めるようにしてあげるから」
「みゅー……」



