(え)
両手で持っていた缶をふわっと取り上げられ、唇をそっと重ねられた。
「甘いな」
「ひえ」
私は、
思わずその場に座り込んだ。
「あ、ちょ、大丈夫!?」
先輩があわてて私のとなりに両ひざを着く。
「貧血か!?
足、くずせるか!? デスクに寄りかかって。今、水を持ってくる」
先輩はテキパキと私をデスクに寄りかからせ、自分のデスクの椅子にひっかけておいた水色のサマーカーディガンを私にふわっとかける。
(あ、チャイのにおいだ)
「吐きたいなら吐いて良いからな」
先輩が優しくそう言って、さっとウォーターサーバーへ向かう。足音がしない。黒い革靴を履いているのに。
(あぁ、クラクラする)
こんな時間まで残業だし寝不足続いてるし、家に帰って夕飯も食べずに玄関へ倒れこむように寝て起きたら朝で。(私の人生終わってる)
先輩。
(敬語崩れてたな)
良い響きだなぁ。先輩の敬語じゃない言葉。文字起こししたい。フォントどうしようかな。作ろうか。文字色は。文字の大きさは。
「寝ないでください」
両手で持っていた缶をふわっと取り上げられ、唇をそっと重ねられた。
「甘いな」
「ひえ」
私は、
思わずその場に座り込んだ。
「あ、ちょ、大丈夫!?」
先輩があわてて私のとなりに両ひざを着く。
「貧血か!?
足、くずせるか!? デスクに寄りかかって。今、水を持ってくる」
先輩はテキパキと私をデスクに寄りかからせ、自分のデスクの椅子にひっかけておいた水色のサマーカーディガンを私にふわっとかける。
(あ、チャイのにおいだ)
「吐きたいなら吐いて良いからな」
先輩が優しくそう言って、さっとウォーターサーバーへ向かう。足音がしない。黒い革靴を履いているのに。
(あぁ、クラクラする)
こんな時間まで残業だし寝不足続いてるし、家に帰って夕飯も食べずに玄関へ倒れこむように寝て起きたら朝で。(私の人生終わってる)
先輩。
(敬語崩れてたな)
良い響きだなぁ。先輩の敬語じゃない言葉。文字起こししたい。フォントどうしようかな。作ろうか。文字色は。文字の大きさは。
「寝ないでください」



