君の未来に、ぼくがいたこと。

病院の白い廊下に緊迫した空気が漂う。
モニターの心拍数が静かに、しかし確実に下がっていった。

「陽翔……!心拍数が……」
医師の声が低く告げる。

「先生、まだ諦めないでください!」
結月は手を握りしめ、涙をこらえながら叫ぶ。

凛空も目をつぶり、必死に祈る。
「頼む、陽翔!目を覚ましてくれ!」

モニターが急に平坦線を描き、心拍が止まった。

「……心停止です!」

その瞬間、結月は泣き崩れた。
「陽翔……お願い、戻ってきて……!」

凛空も顔を伏せたまま、声を震わせる。
「こんなの嘘だ……嘘だよ……」



闇の中。陽翔の意識はふわりと漂い、まるで時間の狭間に引き込まれるようだった。

「ここは……?」

突然、柔らかな光に包まれた女性の姿が現れた。

「私はミライ。時間の狭間を守る者。」

陽翔は驚きながらも、その穏やかな眼差しに引き込まれる。

「陽翔、君の旅はここで終わるのではない。まだ選択の時は残されている。」

「選択……?」

ミライは優しく頷いた。
「君は、過去に戻り、もう一度人生をやり直すことができる。だが、それは簡単なことではない。君自身と向き合う勇気が必要だ。」

陽翔は深く息を吸った。
「もう一度……やり直せるのか?」

「そう。だが、時間の狭間は決して甘くはない。覚悟を問うだろう。」

陽翔は静かに目を閉じた。

「……僕は、やる。もう一度、夢を追いたい。誰かを守りたい。」

ミライは微笑み、手を差し伸べた。

「さあ、歩み出しなさい。新たな未来のために。」

陽翔はその手を握り、ふわりと光の中へと足を踏み入れた。



病室の外、結月はまだ陽翔の名前を叫び続けていた。
凛空も同じく、必死に祈りを捧げている。

神秘の力が彼らの想いを繋ぎ、奇跡を呼ぶ日は、まだ遠くないのかもしれなかった。