合宿最終日。
撮影も順調に終わり、三人は海辺の駅へ向かう帰り道を歩いていた。
夕日が沈みかけ、オレンジ色の光が長い影をつくる。
「楽しかったね、ほんとに!」
結月がスーツケースを引きながら振り返る。
「うん、また来年も来たいな」
凛空が笑い、陽翔も小さく頷いた。
「……来年、か」
そのときだった。
陽翔の足取りがふらりと乱れた。
「――陽翔?」
結月が振り返った瞬間、陽翔の体が崩れるように倒れた。
「陽翔!!」
「ちょっ、陽翔!? 陽翔ッ!!」
凛空が駆け寄り、陽翔の体を抱きかかえる。
顔は真っ青で、唇がうっすら紫に染まり、荒く息をしていた。
「だめ、息が……陽翔!聞こえる!?」
結月が震える手でスマホを取り出し、慌てて119番にかける。
「お願いします……友達が……友達が倒れて……! 息が……苦しそうで……!!」
陽翔の目が、かすかに開いた。
「……ゆ、づ……き……」
かすれた声が、風に溶けるように微かに響く。
「陽翔、しっかりして!!もうすぐ助けが来るから、目を開けて!!」
結月は泣きそうな声で叫ぶ。
その声を聞きながら、陽翔の視界はどんどん白くにじんでいく。
彼の中で、走馬灯のように映像が巡る――
結月の笑顔、凛空の励まし、カメラをのぞいたときの景色、初めて夢を語ったあの放課後――
(……まだ、やりたいこと……あるのに)
その想いを胸に残したまま、陽翔の意識はふっと――暗闇に落ちた。
遠くから、救急車のサイレンの音が近づいてくる。
「陽翔!お願い、死なないで……お願い!!」
結月の叫び声が、誰もいない海辺の空に吸い込まれていった。
パトランプの光が、切なく照らす。
陽翔は静かに、病院へと運ばれていった。
撮影も順調に終わり、三人は海辺の駅へ向かう帰り道を歩いていた。
夕日が沈みかけ、オレンジ色の光が長い影をつくる。
「楽しかったね、ほんとに!」
結月がスーツケースを引きながら振り返る。
「うん、また来年も来たいな」
凛空が笑い、陽翔も小さく頷いた。
「……来年、か」
そのときだった。
陽翔の足取りがふらりと乱れた。
「――陽翔?」
結月が振り返った瞬間、陽翔の体が崩れるように倒れた。
「陽翔!!」
「ちょっ、陽翔!? 陽翔ッ!!」
凛空が駆け寄り、陽翔の体を抱きかかえる。
顔は真っ青で、唇がうっすら紫に染まり、荒く息をしていた。
「だめ、息が……陽翔!聞こえる!?」
結月が震える手でスマホを取り出し、慌てて119番にかける。
「お願いします……友達が……友達が倒れて……! 息が……苦しそうで……!!」
陽翔の目が、かすかに開いた。
「……ゆ、づ……き……」
かすれた声が、風に溶けるように微かに響く。
「陽翔、しっかりして!!もうすぐ助けが来るから、目を開けて!!」
結月は泣きそうな声で叫ぶ。
その声を聞きながら、陽翔の視界はどんどん白くにじんでいく。
彼の中で、走馬灯のように映像が巡る――
結月の笑顔、凛空の励まし、カメラをのぞいたときの景色、初めて夢を語ったあの放課後――
(……まだ、やりたいこと……あるのに)
その想いを胸に残したまま、陽翔の意識はふっと――暗闇に落ちた。
遠くから、救急車のサイレンの音が近づいてくる。
「陽翔!お願い、死なないで……お願い!!」
結月の叫び声が、誰もいない海辺の空に吸い込まれていった。
パトランプの光が、切なく照らす。
陽翔は静かに、病院へと運ばれていった。



