「わたしが『本当に』十八歳だったころは、もっと涼しかったんだけどなあ」


・・・・・・。


わたしは敢えてつっこんだことを聞いてみる。


「ねえ、虹羽ちゃん。虹羽ちゃんは、本当に不老不死なの?」


虹羽ちゃんを疑うわけじゃない。


でも、虹羽ちゃんから告げられたことが、にわかには信じがたいのも本当だった。


すると、虹羽ちゃんはどこか遠くをぼおっと見つめて、


「別に、信じてくれないならいいよ」


と氷のようにひんやりとした声で言った。


虹羽ちゃんが歩くスピードを早めて、わたしからどんどんと離れていく。


いつもと違う様子の虹羽ちゃんに、わたしは一瞬立ち尽くしてしまったけれど、すぐにわたしはその後を追いかけた。