コンコン、ガチャ

千映実(ちえみ)
優羽葉(ゆうは)、今日の課題終わった?』

優羽葉(ゆうは)
『もう少しで…。』

千映実(ちえみ)
『早めに片付けなさいよ?』
『お姉ちゃんと長話なんかしてないで。』

優羽葉(ゆうは)
『ごめんなさい…。』

千映実(ちえみ)
優羽葉(ゆうは)の将来のためを思って言ってるの。』
『わかってちょうだい。』

バタン

優羽葉(ゆうは)
『お姉ちゃん…私…つらいよ…。』



優羽葉(ゆうは)は完全に不登校になってしまった。

仕方ないから自宅で課題をやらせて、
大学受験に支障がないようにしている。

そんな優羽葉(ゆうは)の勉強をジャマするように
凜生葉(りいは)が毎日連絡してくる。

少しくらいなら許すけど、
最近は長すぎるから私が止めてあげてるの。

なのに優羽葉(ゆうは)?どうして…?
どうして私と話すときにはうつむくの?

凜生葉(りいは)と通話しているときの笑顔を、
どうして私に向けてくれないの?

私は凜生葉(りいは)なんかより
よっぽど優羽葉(ゆうは)のことを愛しているのに…。