<数年後(姉妹:中学3年生)>

千映実(ちえみ)
『…高校合格おめでとう。』

凜生葉(りいは)
「…これでせいせいするでしょ?」
「ナマイキな娘が出て行って。」

千映実(ちえみ)
『とーーーっても寂しいわ。』
『まさか受かるなんて思ってなくて。』

凜生葉(りいは)
「残念ね?立派な”できそこない”に育てたのに。」
「お母さんの子育て失敗じゃないの?」

千映実(ちえみ)
『このッ…!』

優羽葉(ゆうは)
『ぐす…お姉ちゃん…。』

凜生葉(りいは)
優羽葉(ゆうは)、行ってくる。連絡は毎日するから。」

優羽葉(ゆうは)
『たまには帰ってきてね?』

凜生葉(りいは)
「うん…優羽葉(ゆうは)に逢いに帰ってくるよ。」

千映実(ちえみ)
『あら寂しい、お母さんには逢いたくないの?』

凜生葉(りいは)
「逢いたくないわ。」
「”自分に都合のイイコ”しか認めない親になんて。」

優羽葉(ゆうは)
『やめてよ…!こんなときまで…!』

千映実(ちえみ)
『コワイお姉ちゃんね…優羽葉(ゆうは)とは大違い。』

凜生葉(りいは)
優羽葉(ゆうは)を壊したら…許さないからね…!」



凜生葉(りいは)は全寮制の難関高校に合格して家を出た。

私に成績をあーだこーだ言われるのが
よほど悔しかったみたい。

優羽葉(ゆうは)は中学生の頃から不登校ぎみで、
ギリギリで地元の高校に受かった。

うーん…どうして?
能力は凜生葉(りいは)と同じくらい高いのに…。

まぁいいわ。
優羽葉(ゆうは)は大学受験までに奮起させましょう。

かわいい”一人娘”がそばにいてくれるんだから
言うことなしよ!