＜さらに1年後(姉妹：19歳)＞

千映実(ちえみ)
『通販？珍しいね、優羽葉(ゆうは)が買い物なんて。』

コンコン、ガチャ

千映実(ちえみ)
『優羽葉(ゆうは)ー、荷物届いたよー。』

優羽葉(ゆうは)
『あり…がとう…。』

千映実(ちえみ)
『見てよこれ！海外留学のチャンス！』
『国際化の時代はやっぱり外国語！』

優羽葉(ゆうは)
『留…学…？』

千映実(ちえみ)
『珍しくお父さんが送ってきたの！』
『ねぇ優羽葉(ゆうは)？いつ？出発はいつにする？』

優羽葉(ゆうは)
『…。』

千映実(ちえみ)
『心細い？大丈夫よ！』
『お父さんのツテで通訳さんを付けるから！』

優羽葉(ゆうは)
『…。』

千映実(ちえみ)
『これ資料ね！明日までに目を通しておきなさい。』

優羽葉(ゆうは)
『見て…みるね…。』

千映実(ちえみ)
『忙しくなってきたわ！なにから準備しましょう？』

バタン

優羽葉(ゆうは)
『よかった…荷物…お母さんに開けられなくて…。』

ガサ、ガサ、
ジャラ、ジャラ、

優羽葉(ゆうは)
『お母さん…ごめんなさい…。』
『お姉ちゃん…サヨナラ…。』

ゴクン

……。

ドサッ

……。