いつか「ほんと」になれたら


「うん。僕のこと、ずっと好きでいてくれてありがとう」
「こちらこそ、わたしのこと迎えに来てくれてありがとう」
「どういたしまして」


 あの日、咲凜が僕を好きになってくれたから。
 お互いに一目惚れをしたから。


 僕は今、世界の誰よりも幸せだ。


「僕に心をくれて、人間にしてくれて。咲凜の恋人にしてくれて、嬉しかったよ」
「もう、なんか、お別れみたいだよ」


 咲凜に言われて初めて気づく。確かに、ドラマか何かの最終回にありがちな雰囲気になってしまっていた。

 
「ごめん。そんなつもりなかったんだけど」