いつか「ほんと」になれたら


 ね? と咲凜に促されて、会話の端にいた僕は慌てて頷く。
 まさかこのタイミングで、咲凜に話題を振られるなんて思っていなかったので焦った。

 
「僕は何もしてないけどね」
「そんなことないよ!」 
「ほんとに2人はラブラブだね」


 からかったような艾葉さんの言葉に、思わず照れてしまう。
 咲凜の方も、僕と同じ表情をしていたようで、周りからは小さな歓声が上がる。

 こうやって他の人たちからも、そう言ってもらうと嬉しい。
 
 
 僕の独りよがりじゃなくて、咲凜は僕のことを好きでいてくれると改めて安心できるから。
 もちろん、不安になる隙もないくらいに、咲凜は好きだと言ってくれる。

 実際、両思いになってからは彼女がくれる大好きに、ちゃんと胸を張れるようになった。