みんな、1か月前よりも何かが振り切れたような、清々しい表情をしている。
本当に幸せそうでなによりだ。
「お兄ちゃん、追いかけた方がいいかな…」
「燐人くんなら、さっき芽蕗が追いかけてたけど」
「よかったぁ……」
さらっと艾葉ちゃんが教えてくれた情報に、わたしは笑顔を浮かべる。
実は最近、芽蕗ちゃんとお兄ちゃん、なんだかいい雰囲気だと思っていたんだよね。
わたしは鈍いらしいから、本当にそうかは分からないけど。
ひとりでベランダに出て行ってしまったお兄ちゃんを、真っ先に芽蕗ちゃんが追いかけてくれたこともわたし的には嬉しいポイントだ。
「そういえば、お兄さんと仲直りできたのね」
「はい! エリックもついていてくれたので」
「僕は何もしてないけどね」
色々な相談に乗ってくれた純恋さんが、わたしの頭をそっと撫でてくれた。
花苑家から家に戻った日から、再会するたびに純恋さんはこうしてくれるようになった。
他ではここまで甘やかされることはないので、新鮮な気分で好きだ。
エリックも甘いけど…あれはちょっと別。
恋人としてのものだから、すごくドキドキする。



