いつか「ほんと」になれたら

「エリック!」
「どうしたの、咲凜?」
「これから、当たり前が全部戻ってくるんだよね」


 満面の笑みを僕に向けてくれる咲凜は可愛い。
 だけど、まだ全てが片付いた訳ではない。

 例えば──ほら、そこにいる燐人とかさ。

 
 本当にいいの? この機会を逃せば、後悔は残ると思うけど。

 挑発するように見つめると、燐人は彷徨わせていた覚悟を決めたみたいだ。