「俺は…いつだって“偽物”なんだよ。学校でどんなに「学園の王子様」ってもてはやされても、俺は本物にはなれやしないし。咲凜の王子様もエリックだし、ね」
燐人の何気ない一言に、僕の動きはピタリと止まる。
咲凜の王子様もエリックだし……?
それは咲凜への告白と見ていいだろうか。
というか、遠回しではあるが、完全に咲凜が好きだって言ってない?
「燐人くん……」
頬を赤らめることもなく、何でもないことのように受け止めた咲凜に、安堵する。
たぶん、「俺は偽物」発言の印象が強すぎて、気づかなかったのだろう。
ということはつまり、この場で燐人が咲凜を好きだと気づいているのは僕だけってことか。
……嘘でしょ?



