いつか「ほんと」になれたら

「ねぇ、燐人くん」
「……何」
「逆ってどういうこと?」


 そう尋ねる咲凜の声は、今にも泣きそうだ。
 帰ってきた時もそうだったけど、咲凜は本当に強いし、すごいと思う。

 って言っても、本人は絶対に認めないんだろうけど。
 咲凜はもっと自分の魅力を自覚するべきだと思うけど、そんなところも好きだから困る。

 

「…俺のこと、嫌いにならないでね」
「もちろん!」


 儚げに微笑む燐人は、自分がどれだけ咲凜に好かれているのか知らないのだろう。