いつか「ほんと」になれたら


 
「何?」
「実は、──紹介したい人がいるんだ」
「初めまして。エリックと申します」


 まるで、両親への結婚の挨拶みたいだ。
 燐人は義兄だけど、これが本当の挨拶だったらいいのに。

 
 結婚……したいな。
 
 僕と咲凜は、恋人同士だから、いずれ結婚もする予定だ。というか、絶対にする。
 そんな日が来るなんて未来も、昔なら想像も出来なかった。

 咲凜との未来の、新しい選択肢に胸が躍る。
 
 
 いや、今はこういうことを考えるのはやめよう。
 なんだか照れくさい気持ちになってしまうから。
 
 咲凜相手ならともかく、燐人の前だ。赤くなったところで、ただただ恥ずかしいだけだし。
 
 
「咲凜。それを言うためだけに帰ってきたの?」