いつか「ほんと」になれたら

 慌てたように燐人くんは口元を押さえたけど、もう遅い。
 さっきの言葉も、一語一句残さず聞いてしまったし、ここにはわたしの倍は頭がいいであろうエリックもいる。

 だから、誤魔化そうとしたところで手遅れだ。

 
「ねぇ、燐人くん」
「……何」


 わたしの震える声に返ってきたのは、同じく震えている声。
 
 ねぇ、燐人くん。
 逆っていうことは、わたしのこと嫌いじゃないの?
 妹として、好きでいてくれているって思ってもいいの?